映画

イーライ・ロス『グリーン・インフェルノ』

まずはじめに、この作品はグロを含むホラー映画なのでその耐性がない人はキツい。というのも自分はグロがダメだから。ゾンビくらいなら平気だけど、「寄生獣」くらいからはしんどい感じ。血が流れるのは大丈夫だけど、食人はさすがにしんどかった。 グロ映像…

J・J・エイブラムス『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』

率直に書くと、普通におもしろかった。観ている最中は本当に楽しかったし、おそらく高校生の頃に観たであろう過去6作と同じくらいおもしろかったと思う。というのも自分はシリーズの熱狂的なファンではないので、他の作品と比べてどうとか言いようが無い。た…

デヴィッド・ドブキン『ジャッジ 裁かれる判事』

ロバート・ダウニーJrといえばアイアンマン、つまりはトニー・スタークである。 もちろんロバート・ダウニーJrにはそれ以外にも様々な役を演じているし、アイアンマン以前にもキャリアが存在する(不祥事も)。しかしながら過去を知る者を除けばロバート・ダ…

樋口真嗣『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』

ネットにおける炎上案件として認知されている映画版「進撃の巨人」だが、個人的にはものすごく楽しかった。邦画の中では年間ベスト級に最高の映画だと思う。映画ファンの中では「怒りのデスロード」が異常なまでに支持されているが、個人的には断然こちらを…

カンパニー松尾『完全版 BiSキャノンボール2014』

「完全版 BiSキャノンボール2014」を観た。 説明が少しややこしいのだが、本作はアイドルグループBiSの解散ドキュメンタリーである。ただし、彼女たちのマネージャー・渡辺淳之介は、何をあろうことかAV監督カンパニー松尾が率いる「テレクラキャノンボール…

ジョージ・ミラー『マッドマックス 怒りのデスロード』

ずいぶん時間が経ってしまったけど、話題の『怒りのデスロード』の感想を。実は初日に観たのね。というわけで正直な感想を。 そんなにおもしろいかこれ? というわけでハマれなかったです。周囲のテンションが上がる一方で全然ハマれないのは『パシフィック…

スコット・フランク『誘拐の掟』

最近はずれ役がないと言われるのリーアム・ニーソンだけど、ジャウム・コレット=セラの大傑作『フライト・ゲーム』『ラン・オール・ナイト』(両方最高!)に引き続き、この『誘拐の掟』もすごくよかった。 フライト・ゲーム (初回限定特典/デジタル・コピー…

ジョス・ウェドン『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』

アベンジャーズは基本的に無敵なのである。地球外生命体に対抗するためのチームだとかいろいろ言われているが、結局は団結すれば無敵なのだ。だから前作ではチームが団結するまでの過程が描かれて、そして今作では団結から崩壊、そしてそこからの再生が描か…

是枝裕和『海街diary』

木々や海、建物の匂いがする映画だった。葬式、法要、花火大会、部活、地元の定食屋さん。生きていくにしたがって過ぎ去った場所の人たちの日常が描かれた映画だと思う。原作の吉田秋生の漫画もすばらしいのだけど、是枝裕和の映画もすばらしかった。 綾瀬は…

ポール・トーマス・アンダーソン『インヒアレント・ヴァイス』

まずはじめに書いておくと、自分はポール・トーマス・アンダーソンがどれほど凄いのかよくわかってないです。 その上で言えるのは、本当にこの監督は狂っているってこと。頭がおかしい。 探偵モノ(推理モノではない)ということで、レイモンド・チャンドラ…

シム・ソンボ『海にかかる霧』

久しぶりの更新。忙しかったりいろいろあって5月はずっと死んでいた。でも元気になってきた。これを観に行った時がちょうどひと月ぶりの映画館だった。 2001年に実際にあった出来事を題材にした物語。あまり景気の良くない漁村の漁師が危ない仕事に手を出す…

櫻井武晴『名探偵コナン 業火の向日葵』

2013年の劇場版『絶海の探偵』で脚本を務めた櫻井武晴が再登板ということですごく期待していたのだが、結論から言うとあまりよくなかった。『相棒』『ヤメゴク』などすっかり売れっ子になってしまった櫻井武晴らしさは見ることができたので、制作・演出側の…

クリント・イーストウッド『ジャージー・ボーイズ』

いい映画だったと思うけど、公開当時の「日本では過剰に評価されてる」論争や、「イーストウッドではなく原作が優れてる」論争とか正直どうでもよかったかな。 元々舞台の作品という性質上、歌が物語を加速させる装置として使われるのは原作譲りだと思う。ま…

松岡錠司『深夜食堂』

すばらしかった。とにかく全部良かった。 この映画は3部構成である。高岡早紀、多部未華子、筒井道隆がそれぞれのパートの主役を務める。これらのパートはそれぞれ独立しており、それぞれのエピソードに「ナポリタン」「とろろ飯」「カレー」と、原作やドラ…

ディアオ・イーナン『薄氷の殺人』

観てから一月くらい経つけど、そのくらいこの映画については何を書いても失敗しそうだったので放置していたのね。もうこれが今年のナンバーワンだと言いたいし、観に行ける環境にいる人は絶対に観に行ったほうがいいよ。 ただ、今でもどう書けばいいのかわか…

アブデラティフ・ケシシュ『アデル、ブルーは熱い色』

女の子同士の恋愛映画だと思っていたのだが、あまり関係なかった。題材としてはレズビアンの物語ではあるが、ふたりともレズビアンであることをことさら強調したりしない。「いろいろ試してみた結果相手に行き着いた」程度くらいの感覚、とまではいかないに…

リチャード・リンクレイター『6才のボクが、大人になるまで。』

この作品の監督であるリチャード・リンクレイターの『ビフォア・サンライズ』と『ビフォア・サンセット』が好きなこと、この作品がアカデミー賞を獲りそうなこと、そして観る機会に恵まれたこと。それらの偶然が重なって観に行ったのだが、結論から言うと僕…

大根仁『恋の渦』

三浦大輔が監督を務めた映画版の「愛の渦」を観た時にも思ったけど、こういう話は苦手かも。 とにかく出てくる人間が全員下衆。男どもは見ていて乱暴だったりチャラかったりでとにかく不快。女の子はまだマシだけど、それでも全般的にはビッチ。とは言えビッ…

ピーター・ジャクソン『ホビット 決戦のゆくえ』

「おもしろかった」くらいしか言うことがない(笑) バトル、バトル、バトル。それだけ。もちろんその間にドラマがあるわけなんだけど、でも基本的には戦争ばかり。敢えて言うならドラゴン、オークというはっきりとした悪役がいるからそれらを倒すことに一切…

ピーター・ジャクソン『ホビット 竜に奪われた王国』

ピーター・ジャクソンの「ホビット」シリーズの2作目。元々「ロード・オブ・ザ・リング」も大好きで、「ホビット」の1作目も楽しく観たけど、なぜか今のタイミングでの鑑賞。「ロード〜」の思い入れがありすぎたことと、単純に上映時間が長いことが手に取り…

ドン・ホール『ベイマックス』

ディズニー映画であることが利用して、アメコミ映画の限界そのものを軽々と突破した感じ。 最近だと「アメイジング・スパイダーマン」こそあまりシリアスではないものの、最近のアメコミ映画ってシリアスな部分が少なからずある。スパイダーマン、バットマン…

リー・ダニエルズ『大統領執事の涙』

いい映画だった。ホワイトハウスに34年間務めた黒人の執事の物語。黒人が平等を獲得するまでの歴史が描いている。セシル・ゲインズという黒人の執事が、ホワイトハウスで働く一方で、彼の息子は人種差別の現状に疑問を抱き、親元を離れ、キング牧師やマルコ…

呉美保『そこのみにて光輝く』

以前「愛の渦」を映画館で観た時に予告が流れてて少し気になってた。日本映画は苦手なのでサボっていたんだけど、どこかのブログが集計したベスト映画の上位に入っていてて「どれほどのものかな!」と思ってみたら見事に撃沈。全然良くなかった。