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イスラム国の一件について本当に気が滅入る。

例えば対象が邦人にかぎらず、誰かを誘拐し身代金を要求する時点で、そこにどのような事情が存在しようがそれは悪だ。それは疑いようのない。この一件についてまず最も明確なことは、イスラム国という組織が犯罪行為を犯しているということである。

しかしその次に「何が原因なのか」を考えはじめると、皆が迷う。安々と戦場に入っていくジャーナリスト、中東に訪問した安倍、そしてアメリカ側に肩入れしている(ように見える)日本という国家の立ち位置など、様々な要因が思い浮かぶ。

そもそも何が悪かったのだろう?イラクやシリアへの攻撃、アフガン、9・11など様々な歴史につながる。アメリカという国は良くも悪くも戦争を繰り返してきたし、表立って戦場に立ち入らないにせよ、日本という国はそれに追従する道を獲った。それが良い悪いかについては僕は判断できないが、そうやって行動結果した結果、今回のような事件が起こってしまった。

イスラム国の人たちは人を殺すのが好きなのだろうか?そういう異常者もいるのかもしれないが、基本的には仕方なく、闘争のために殺さざる得ないというところが実情であると思う。彼らは自分たちの選択に基づいて、人を殺してきたのだろう。*1

それは僕らが平和の恩恵を受けるために選択した結果、イスラム国という組織を生み出してしまったことに似ていると思う。イスラム国というテロリストを生み出したかったわけではない。そんな面倒なことを望む奴なんて基本的にはいないと思うし、例えそういう馬鹿がいたとしてもそれは基本的にごく少数だろう。

望む/望まないにも関わらず人を殺す組織、そして望む/望まないにも関わらずそのような組織を生み出してしまった世界。考えるだけで気が滅入る。

*1:2/6現在、そういう同情の余地がなくなってきたんだけど