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櫻井武晴『名探偵コナン 業火の向日葵』

映画

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2013年の劇場版『絶海の探偵』で脚本を務めた櫻井武晴が再登板ということですごく期待していたのだが、結論から言うとあまりよくなかった。『相棒』『ヤメゴク』などすっかり売れっ子になってしまった櫻井武晴らしさは見ることができたので、制作・演出側の詰めの甘さが大きかったのかもしれない。

『絶海の探偵』がイージス艦を舞台にした狭い範囲のミステリーだったのに対し、今回の題材はゴッホの「ひまわり」で、おまけに怪盗キッドが登場。コナンVS怪盗キッドという題材はどちらもヒーローという性質を持っているので、そもそも決着がつくわけがないのだが、「そもそもどうしてキッドはあのような行動に出たのか?」と思わせるのは良かった。

しかしその反面、彼が登場する飛行機、美術館、そして最後の舞台の描写、造形が幼稚で悪趣味だったと思う。特に最後の舞台に関する説明に数分費やされ、おまけにそれが凝りすぎていたのでその時点で興ざめもいいところ。伏線の提示もあからさま過ぎた。あれは子供でも冷める。

とはいえ終盤まで引っ張る力量は見事。文句の付け所はいろいろあるけど、そこは脚本を監修する制作側の責任によるものが大きいし、どこまで関わっているのかは分からないが原作の青山剛昌の体調不良も影響しているのかもしれない。

あと、個人的にコナン劇場版を観に行く動機の半分を占める灰原だけど、今回は登場が少なかったけど、すごく良い場面があった。そこは見る価値があるので一部のマニアにはおすすめ。