ポール・トーマス・アンダーソン『インヒアレント・ヴァイス』
まずはじめに書いておくと、自分はポール・トーマス・アンダーソンがどれほど凄いのかよくわかってないです。
その上で言えるのは、本当にこの監督は狂っているってこと。頭がおかしい。
探偵モノ(推理モノではない)ということで、レイモンド・チャンドラーの「フィリップ・マーロウ」シリーズを思う人が多いのと同じように、自分は村上春樹の作品(ただし「ノルウェイの森」は除く)、それから糸井重里の「MOTHER」シリーズに近い。マリファナをやっている場面がやたら出てくるので、1960〜70年代くらいのヒッピーカルチャーの影響も受けている。
そんな感じだから、正直途中から筋がわからなくなった。でもわからなくても特に困らない。むしろ筋を終えていたら逆に混乱したのではないか。マリファナなんかキメたことがないどころか見たこともないけど、まさにそういうものをやったような感覚みたいな映画だった(想像だけど)。あと出てくる女が助演からモブに至るまで美しい人たちばかりですごく困る。
でも概して言えるのは、やっぱりポール・トーマス・アンダーソンは頭が狂ってる!!