ジョス・ウェドン『アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン』

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アベンジャーズは基本的に無敵なのである。地球外生命体に対抗するためのチームだとかいろいろ言われているが、結局は団結すれば無敵なのだ。だから前作ではチームが団結するまでの過程が描かれて、そして今作では団結から崩壊、そしてそこからの再生が描かれた。本当にそれだけの物語なのだが、そこに様々な理屈をつけるところがすごく今のアメリカを表していたと思う。

アメリカは世界最高の戦力を保有している。そしてアベンジャーズもまた世界最高のヒーローチームだ。そんな彼らが地球上の秩序を保っているのは紛れもない事実だが、それに反感を抱いている人がいることも事実だ。そんな両者が団結するのは人類を脅かす敵が出てきた時だけで、それが今回の人工知能・ウルトロンだった。

ウルトロンは「アベンジャーズがいない世界の方が幸せだ」と言う。実際、アベンジャーズがウルトロンを作り出し、世界の秩序を乱しているとも言える。何か画期的なものを作り出せば、それに付随して面倒なことが起きる。それを引き受けるのが大人の役割とも言える。それはわかる。だけどめんどくさい。少なくても映画館の中では、もっと頭を空っぽにして映画を楽しみたい。今のアメリカって本当にめんどくさいだと思う。日本もそうだけど。

ただ、今回のスカヨハは愛とか母性に満ちていてとてもエロかった。それだけが救い。