Froth『Bleak』

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LAの4人組サイケデリック・ガレージロックバンド。彼らが5/19にリリースした2ndアルバム。

 

誤解を恐れずに言えば、過剰なところがないけど、でもかっこいいバンドだと思う。

つまりロックバンドには2種類あって、ロックに愛されているバンドとそれ以外しかないのだが、Frothは前者にあたる。バンドとして秀でてなくても、ノイズにまみれていようとも、演奏は下手だとしても関係ない。ロックバンドとしてかっこいいか。それですべてが決まる。

その意味において、Frothはロックに愛されたバンドだと思う。音はスカスカだし、サウンドとして完成形には程遠い。でもロックなのだ。

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アルバム中盤の「Turn It Off」「Richard Like Grey Sky/Untitled (Feedback)」ではほとんど歌を歌わずにジャムっていうのがさらに最高だ。そのあたりはThe BirthdayやROSSOに近いところがある。

あとサイケデリックと書いたけど、むしろローファイというのが適当だと思う。その辺りにN'夙川BOYSの『Love Song』に近いものを感じる。多分、そういうところが個人的に惹かれるのだと思う。

ただ、先にも書いたように、過剰なところがないのが弱点だと思う。さらっとしすぎていて逆にフックがないというか。

 

話は変わるけど、アップルミュージックを漁っていると、日本のメディアは見向きもしないけど、「いいかも!」と思うものに出会うことがある。そういう作品を見つけた時、「もしかして俺、すごいの見つけちゃった?」と「あれ、俺の耳ってかなり変?」が入り混じった気持ちになる。そしてその経験が積み重ねることで、世の中にはそういう知られていないバンドがゴロゴロいることがわかってくる。

でもまあ、他の人の目なんか気にせずに、好きだと思える音楽に出会えることは何物にも代えがたいくらい幸せなことなんだけど。