大根仁『恋の渦』

恋の渦 [Blu-ray]

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三浦大輔が監督を務めた映画版の「愛の渦」を観た時にも思ったけど、こういう話は苦手かも。 

とにかく出てくる人間が全員下衆。男どもは見ていて乱暴だったりチャラかったりでとにかく不快。女の子はまだマシだけど、それでも全般的にはビッチ。とは言えビッチってありがたい存在なわけだから本当は敬わなければならないのだけど、でも映像作品で見てて面白くなるような理想的なキャラはいない。基本的には現実にいそうな人たち。弱かったり、ブスだったり、すぐさせちゃう子だったり。

いくつもの物語が同時進行することで「実は他ではこんなことが……」的な展開が次々と起こるわけだけど、個人的にはそこが楽しめないのかもしれない。例えば「自分が気になっている女の子が飲み会に出てきて、その時は楽しく話せて盛り上がったんだけど、実は裏では……」みたいな話を笑える人は多分、壮絶なまでに楽しめるのだと思う。

でもやっぱり好きな女の子は自分のことを見ていて欲しい。理想的なカップルがいればDVなんてしてほしくない。現実はそうではないことはわかっている。しかし裏側を見て笑うのも何か違う気もする。

だから、あくまで個人的には、たとえ裏では元の彼氏とよろしくやってたとしても、それを奪っちゃうくらいのファンタジーのほうがまだ夢見れるという点で、「モテキ」に軍配。