野木亜紀子『掟上今日子の備忘録』第1-5話

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初回だけ観て放置していたのだが、その後も録画を続け、そしてこのタイミングでハマってしまった。おもしろい。

推理ドラマとしておもしろいかと言われたらそこそこだし、会話劇として優れているってほどでもない。でも適度なサスペンス要素があり、適度な会話劇があり、全体に渡る適度なシナリオがある。とても心地よい。

ガッキーがすばらしい。『リーガルハイ』以降、コメディエンヌとして才能を開花させた。忘却探偵という小説ならではの設定を与えられながら違和感を感じさせないのは見事。日々新しい人生を送っていること、意外とお金にがめついところ、コスプレ好きな一面、そしては太もものメモ、そのどれもが愛おしい。

ワトソン役を務める岡田将生同様、僕も今日子さんに惹かれつつあるようだ(ガッキー自身はそんなに好きじゃないのに)。岡田将生も『リーガルハイ』組なのだが、今回の理不尽な目に遭う男の役柄のほうがはまり役だ。『不便な便利屋』でもそうだったが、こちらの方がエンタメに特化している分気楽に見れる。

西尾維新の原作だけあって、なかなかクセのある単語が出てくるのだが、それらをテロップで処理する手法は見事。演出の佐藤東弥は『セクシーボイスアンドロボ』『家政婦のミタ』を手がけている方のようで少し気になってきた。脚本は最近評判の良い『俺物語!!』を手がけている野木亜紀子。『アイアムアヒーロー』も期待していいのかも。西尾維新作品の映像化としても成功例だろう。

基本エンタメであり深く心に染み入る作品というわけでもないのだが、軽いと思っていたら意外と染み入ったりと飽きない。飽きずに楽しめるというのも大事なことだ。気がつけば僕も今日子さんに恋してる。

おまけ。今のところ5話が好きなのだが、この話では

行きます!行きます!絶対に行きます!行くったら行くんです!どんな条件でも行きます!行かせてくださいお願いします!

と叫ぶガッキーが堪能できる。狙い過ぎ。でも最高。